2024年の2曲目です。今回はスイスのイージーリスニング・ユニット「スウィート・ピープル」の「遠く離れて」(原題、"Le Grand Large")のカバー・バージョンにしました。(またヘンなところからネタ持って来やがって...とか、言わないよーに。(笑)) このスウィート・ピープルについてちょっと説明しておくと、1978年に「フィジーの森の中で」なるエレピのアルペジオが流れる中で小鳥のさえずり声が聴こえるだけの変な曲をいきなりビルボード・チャートの上位に叩き込み、イージー・リスニング界の寵児となりました。私も当時リアルタイムでビルボードのチャート番組で聴いていましたが、「またヘンな曲がヒットしたなぁ...」と、米国チャートの懐の深さに驚いていたものです。ちなみにスウィート・ピープルの実体は、スイスの作曲家、アラン・モリソドを中心とした数名のユニットです。 で、今回の「遠く離れて」なのですが、彼らの2枚目のアルバム「メランコリー」(原題、"A Wonderful Day")に収録されています。メロディーが混声合唱をメインとした曲で、昨年発表した「哀しみのソレアード」や、その他の混声合唱モノとイメージがカブるので、「いつかは絶対演りたい」とか思いながらもカヴァーを躊躇していたのですが...今回実現しました。 実際カヴァーしてみて感じたことは、混声合唱モノとはいえ、やはりアンサンブルのメインはエレピのアルペジオであったり、波や鳥の鳴き声の効果音であるということです。前述の「哀しみのソレアード」や「ブルー・ドルフィン」なんかを意識して書かれたことは明白なのですが、やはり紛れもない「スウィート・ピープル・サウンド」なのですね。 原題の「Le Grand Large」は、どうやらベルギーにある湖の名前のようです。邦題は「遠く離れて」なのですが、曲想に「どこか遠くのリゾート地」のようなイメージがあります。この夢のあるイメージを壊さないように、制作しました。 最後に余談ですが、私も毎年夏の北海道旅行で、北の広大な大地を眺めながら、この曲、定番です...(笑)。 |
ファイル名 | Tohoku_Hanarete.m4a |
AAC | 44.1khz |
512kbps | 15.2MB |
4分01秒 |
スペイン出身の作曲家ホセ・ラカジェが1924年発表し、アメリカ等で大ヒットしたポピュラーミュージックのスタンダード曲「アマポーラ」のカヴァー・ヴァージョンです。「アマポーラ」はスペイン語で「ひなげしの花」のこと。オリジナルの歌詞は、もろラヴ・ソングです。 私がこの曲を初めて聴いたのは、遅ればせながら2008年頃でした。それからずーっと「いつかゼッタイ演りたい曲」リストには載っていたんですが、このタイミングで制作するに至りました。 そもそも、この曲を初めて聴いたときは、 「なんか、すごい郷愁をそそられる曲だなぁ〜...」 なーんて思っていたのですが、それもそのはず。元々の曲想はもちろんそうなんですが、1984年公開の映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の劇中で使用されていたとのこと。当時、映画の宣伝用に沢田研二のカヴァー・バージョンも作られました。(制作に先だって、YouTubeで見ました) 当時、学生真っ只中だった私は、それとなく普段、耳にしていたのだと思います。 あと、これくらいの「超スタンダードな曲」になってくると、もうありとあらゆるアーティストが、様々なスタイルでカヴァーしていて、実際私自身も、今回はアレンジを決めかねていました。吉永小百合の「JR大人の休日倶楽部」CMでの、ラテンのリズムがやっぱ捨て難いと当初は思っていたのですが、サブスクで確認したらラテン風味ではすでに散々演られているので、このアイディアはボツにしました。結局行き着いたところは、「いつもの、ともべ節」(笑) あと、どーせ言われちゃうんだから先に言っちゃうんだけれど、 「あ、やっぱ最後は、結局こーなっちゃうのね...」(笑) この曲に私が込めたかった思いはただ一つ、「平和への願い」です。 |
ファイル名 | Amapola_Hinageshi.m4a |
AAC | 44.1khz |
512kbps | 19.8MB |
5分12秒 |
ファイル名 | Soleado_Kanashimi.m4a |
AAC | 44.1khz |
512kbps | 16.3MB |
4分17秒 |
今回取り上げたのは、イタリアの音楽グループ「ダニエル・センタクルツ・アンサンブル」が1974年に発表した「哀しみのソレアード」のカヴァー・バージョンです。 ちなみに「ソレアード」って、一瞬音楽用語みたいだけれど、こんな音楽用語、ありまへん。(笑)スペイン語で「日だまり。日当たりの良い場所」のような意味らしいんですが、これも厳密にはこのような単語はなくて、どうやら造語らしいです。 で、この曲を演るに当たって色々調べていたんですが、この「ダニエル・センタクルツ・アンサンブル」なるユニットが、どうやらイタリアン・ロック(しかも、プログレ!!)系列の人脈のバンドだということは、それとなく知ってはいました。 ところが、私が敬愛する「ブルー・ドルフィン」なんかのスティーヴン・シュラックスと、よもや同一人物で繋がっていようとは...あの「Ah〜...」のコーラスだけの印象的なサウンド、実は同じ人物の仕業だったんです。(笑) (詳しくは後でブログに書きます) この曲も、実に様々なアーティストがカヴァーしているんですが、今回はオリジナルの「ダニエル〜」のバージョンに準拠しました。あと、この曲に歌詞を付けた「When A Child Is Born」は、欧米ではクリスマスソングの定番らしいんですが、今回は特に「クリスマス特別企画」では、ありません。たまたま、この曲を選んじゃっただけ。念のため...(笑) 今回、改めてオリジナルを聴き直してみて、この時点ですでに完璧な完成度であったことが判りました。なので「どう料理するか??」でかなり苦心しました。結果的にスペーシーなプログレ色が強くなっちゃったかも...(笑) この曲も、私の避けて通れない原点の1つです。 |